福祉施設×出張点検の重要性
自動車会社に勤めていた時の福祉施設車両の故障事例、さらに福祉施設で勤務していた時の故障事例をご紹介させていただきます。
1つ目は〖ハブベアリングの異音〗ハブベアリングとはタイヤを動かすために、エンジンからの動力をタイヤに伝える軸の芯に付いているベアリングになります。
ちなみに富山県のNACHI(株式会社不二越)のベアリングは世界的にも有名です。
そのベアリングは、消耗品ですので、使用と共に摩耗変形して、壊れる直前の症状として、ゴォーっという音が中速走行時に発生します。
実際にあった故障事例として、車椅子用の福祉車両を私が点検走行してすぐに異音に気づいたのですが、福祉施設の職員の方に確認を含めてお話しすると、その方は毎日車両を利用していたが異音には、全く気付かなかったとの事でした。
毎日車両を使っているとその異音が異音として耳が捉えにくい事があるので、このような故障事例が3件程ありました。
もし異音に気づかずに、ベアリングが壊れてしまうと、利用者様を乗せているときに急に走行不能になる可能性もあり、事故にも繋がりかねません。
2つ目は〖エンジンオイル消費によるエンジン異音〗
福祉施設車両は毎日利用するので走行距離の伸び率がとても高く、利用しない時間帯が少ない事もありオイル交換を適正な時期にできない事が多々あります。
そんな中で施設車両からエンジン音がガラガラと異音がすると伺い診断したところ、エンジンオイルが全く入っていなく交換時期を2万キロ程過ぎていました。
エンジンオイルは燃焼室周辺の部品摩耗度にもよりますが徐々に燃焼消費されていきます。
オイルが減ると摩耗するときに油膜がなくなりエンジンは破壊の道を進み異音が発生し最後にはエンジンロックして走行中に急にエンジンが止まり動かなくなります。
道路走行中にそのような事が起こると大事故に繋がります。
お忙しい中、様々な職員の方が利用する車両に貼ってある次回オイル交換ステッカーを見逃すのは致し方ない事だと思います。
我々のような外部の車両エキスパートに都度点検させていただけば、そのような見逃しも減らす事ができますので、安心と安全のためにも、ぜひご利用ください。
福祉施設の車両がどれだけ大切なものかを理解している私であるからこそできる点検がありますので定期的な点検をお勧めします。